アマチュアは一眼レフを捨てなさい それがいい写真を撮るコツだ

 

カメラは不思議な機械だ。ただ単にシャッターを押すだけなのに写した写真からは撮影者の想いが醸し出される。若い男が撮ったスナップなどを見ると、その男がどの娘のことを好きかなんて一目瞭然で分かってしまうほどだ。

好きな人だからどういう角度、どういう仕草が一番心に響くか知っている。つまり自然と最高の一瞬を切り取れるデータベースが出来上がっているのだ。

で、上で紹介したブログの人は

 

被写体が写っていればいいと適当に撮って奥さんに怒られたので、「このワンポイントだけを抑えればセンスが無いって言われないコツ」ってありますか?と、質問している。

要は、本音では被写体なんてどうでもよくて適当に記録だけ残しておけばいい。でも怒る奴がいるからコツだけ教えてもらって小手先の対策で乗り切ろう。って事なんだよね。つまり、被写体に対する愛情の欠如を小手先のテクニックで適当にごまかしたいって言ってるわけだ。すごい背筋が寒くなる話だと思わないか? 本人はスキルが無いって言い訳しているけどカメラにスキルは全然関係ないのだ。ピンボケでもアングル変でも被写体に対する愛情があるなら滅茶苦茶いい写真になるはずなのだから。

そして奥さんが怒るのはまさにこの愛情の欠如に対してであってスキル不足などではない。だからどんなにスキルを身に付けても奥さんを満足させることはできない。カメラというのはその人の内面を如実に表してしまう恐ろしい機械なのだ。愛がない限り不毛な写真しか撮ることはできない。

できるならこのブロガーには問題の本質に気付いて人生を豊かにしていって欲しいと思う。

アマチュアは一眼レフを捨てよう

ただ、このエントリで言いたい事はこのブロガーを叩く事ではない。アマチュアの人はこのカメラの特性をよく知ってほしいのだ。アマチュアの人はすぐに、いいカメラが無いと!いいレンズが無いと!スキルが無いと!って機材や技に走りがちなんだがそれが不毛なことだという事に気付いてほしい。いい写真を撮るのにそんな物何も要らないのだ。スマホカメラで十分だし変な勉強なんてする必要など何もない。ただ、愛しい被写体を延々と見続けなさい。そして心が熱くなったらそっとスマホでその風景を切り取りなさい。それが人生の宝となる写真を撮る唯一の方法だ。

アマチュアの人は一眼レフを捨てなさい。シャッタースピードや絞りを、構図を全部忘れなさい。そして自分の心を温かくして被写体と向き合いなさい。人生の宝物となる写真が手に入るだろう。